スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

震災と『アンネ』と


被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
皆様の日々の暮らしが、早く元にもどりますように…


今回の震災では、
開幕を前にした舞台関係者の多くが、
幕を開けるか否かの決断を迫られました。

『アンネ』に関わっているスタッフでも、
音楽の和田さんは自ら主宰する公演を中止。
振付のKALAMA WAIOLIさんも主宰グループの公演を延期。
出演者では、野本さん、河口さん、松村さんの所属するFineも
公演初日のリハーサル中に被災し、中止。
皆さん大変なご苦労をされたことだろう。
私自身も、演出として関わる作品が中止に。

舞台の仕事をしているものは、多かれ少なかれ、
自分の仕事やその意義を見つめ直さざるをえなかったはずです。

全員無事で公演に向かっていけるこのカンパニーは恵まれています。
東北地方の被災者の方々を思うと言葉もありません。
人であれ、家であれ、あるいは仕事であれ、
大切な何かを失った思いは簡単には消えないでしょう。
自分と世界を結び付けていた拠りどころが消えてしまったのですから。
一応本震はおさまったのかもしれませんが、
人の心はまだ揺れ続けているように思います。

私たちも5日間ほど稽古を休みました。
再開後、興味深いことがありました。

何人かの役者がそっと来て、
つぶやくように「同じですね」と言うのです。
さらに遠慮がちに、
「不謹慎かもしれないけど、地震があって、
『アンネ』をやる意味が明確になりました」
と言葉をつないだ役者もいました。

そう、彼らは直観的に体で掴んでいるのでしょう。
今回の震災による状況と
『アンネ』で登場人物として生きる状況が、
その本質のおいて似通っていることを。

こう書くと、「おいおい待ってくれよ、震災は天災。
戦争やユダヤ人迫害は、人間が引き起こした愚行じゃないか」
というお叱りの声が聞こえてきそうです。
確かにその通り。

でも、自分を自分たらしめているつながりを断ち切っていく力。
人から自由を奪う圧倒的な暴力。
という意味では震災も戦争も同じではないのか?
と役者たちは感じているのです。

『アンネ』は、
「圧倒的な暴力を前にして、人はいかに生きるか?」
という根源的な問いをつきつけてくる作品です。

その問いかけに対して、
頭でわかるというよりも、
体の深いところが響く体験として生じるもの。
それが私たちの創りたい演劇です。

  「美しい挑戦」

これは『アンネ』のチラシのキャッチコピーです。
いま、この時だからこそ、立ち会っていただきたい作品です。

稽古の様子
演出:山下晃彦
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

公式サイト
アンネHP
カレンダー
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
最新記事
カテゴリ
リンク
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。