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『アンネ』観劇記


理不尽な迫害と殺戮。
その異常な日常の中で自身を失うことなく輝いた
1人の少女が書き綴った「アンネの日記」。

私はこの少女が綴る歴史をどんな風にお芝居にするのか
随分と前から気になっていました。

そう…ただの日記。
書籍にもなったと思いますが根本的には彼女の日常とその想い。
彼女の視点でしか描かれない物語はある意味完結しています。
私には何を伝え何を考えるのか分からずにいました。

そして、舞台初日。
私は観て「…なるほど」と1つの答えを頂きました。

素直に悲しいことなのだと。
この日常があることは哀しいのだと。

『アンネ』

戦争というものを現代の若者が知る術は
殆どが学校の教科書から得る知識でしかありません。
私もその1人です。
当時の人たちが何を考え何に生きてきたのか…。
知ることは出来ても感じることは出来ません。

しかし、この舞台を観た時…確かに一端を感じられたような気がしたのです。
彼らの生活を。

これが私の得た答えでした。
構成として歌もダンスもありとても素晴らしかったのですが、
観終わった後に出る言葉は決して「面白かった」ではなく
「良かった」と表するものでした。

今現在。
未曾有の震災でどこもかしこも大変でそんな折に何故と思うかもしれません。
でも…だからこそ。
だからこそこの少女のように悲しみの中で笑う強さを感じて欲しい。
異常の中の日常である事を哀しいと感じて欲しい。

この作品を観ることができて良かった。
本当にありがとうございました。

第一期声優科修了
魚谷 貴世志
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