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『アンネ』観劇記2


ハッピーで明るい物語ではないのに、
思わず「気持ちいい!」と感じてしまう場面がいくつかあります。
それは山下・横山コンビの芝居にしかない、多層的な場面です。

たとえばラジオを聴くアンネ一家と若きヒットラーのいる酒場とが
同時にひとつの舞台上にある。
あるいは机の下に潜るアンネと上で日記帳を破るヒットラー、
アンネとヒットラーが舞台の右と左とで互いに机を愛撫しながら
呟くシーンなどなど。

20110510anne01.jpg

本当にはありえないのに、なぜ気持ちがいいのだろう、と考えたとき、
いや、この多層性こそが世界の真実ではないだろうか、と思えました。

目には見えないけれど、わたしたちはミルフィーユのような
多層的時空を生きている。
普段は気がつかないそのことを、舞台の上で図形の展開図のように見せてもらう。
すると生きることの苦しみのわけが一目瞭然にひもとかれる。だから気持ちがいい。

「いのちとは多様な表現が重なることによってきらめく」という
脚本の横山一真さんの言葉は多くのことに気づかせてくれました。

そしてもちろん、華奢で愛らしいのに、大地と直結した逞しさと
勘の鋭さでリアルアンネを生き切った野本ほたるさんはじめ、
すべてのキャストの皆さんにも感動!
終わってすぐ、もう一度観たくなる舞台でした。

20110510anne02.jpg

エッセイスト 光野 桃

オフィシャルHP「桃の庭」
http://mitsuno-momo.jp/
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